こんにちは。日本学生支援機構の貸与型奨学金の申込みの保証制度には
人的保証
機関保証
を選択しないといけません。
本日は、この人的保証について詳しくご説明したいと思います。
◆ことぶきんが機関保証については詳しく解説しています
人的保証とは
人的保証を選択した場合は、保証料は必要ありません。
その代わり、
「連帯保証人」と「保証人」
を立てます。
申込み時に、自署と実印の押印、印鑑証明が必要になります。
連帯保証人とは
連帯保証人は、奨学金の返還が延滞した場合、奨学生、つまり申し込んだ生徒本人に代わって返還をする義務があります。
連帯保証人は原則として父母、またはそれに代わる人になります。
連帯保証人には、当てはまる方は少ないと思いますが選任できない人の条件があります。
・返還誓約書入力時点で未成年者
・学生
・奨学生本人の配偶者(婚約者)
・貸与終了時で奨学生本人が45歳を超えてしまう時、その時点で60歳以上
保証人とは
保証人は、奨学生、つまり申し込んだ生徒本人の奨学金の返還が延滞し、更に連帯保証人も返還を延滞した場合に、連帯保証人に代わって返還をする義務があります。
保証人は、原則として4親等以内の親族で奨学生本人及び連帯保証人と別生計の人になります。
保証人にも、選任できない人の条件があります。
・奨学生本人の父母
・返還誓約書入力時点で未成年者
・返還誓約書入力時点で65歳以上
・学生
・奨学生本人、または連帯保証人の配偶者(婚約者)
・債務整理中(破産等)
・貸与終了時で奨学生本人が45歳を超えてしまう時、その時点で60歳以上
上記の条件に合う人なら、何度頼んでも問題ありません。
つまり、兄弟がいる場合は、また同じ親族の方に頼めます。
しかし、返還を延滞した時は、連帯保証人→保証人と請求がいきますので、保証人の方の人生も狂わしてしまうことは忘れてはいけません。
そうはいっても、一度機関保証を選択してしまうと人的保証への変換は出来ません。
保証人が見つかる可能性がある場合は、とりあえず人的保証を選択しておくといいでしょう。
必要書類は?
奨学生として採用されると、奨学生証と共に提出する書類が届きます。
以下の書類を進学した学校の窓口に提出します。
「返還誓約書」(連帯保証人及び保証人の自署・実印が必要)
連帯保証人は「印鑑登録証明書」「収入に関する証明書」
保証人は「印鑑登録証明書」の提出が必要です。
返還を延滞するとどうなるの?
貸与期間が終了し学校を卒業すると、毎月の返還が始まります。
返還が厳しいとなった時は、一時的な減額や返還期限を延ばしたりという手続きも出来ます。
返済予定日を過ぎると、延滞金が上乗せされて、返還額が更に多くなってしまいます。
一人で悩まずに必ず相談しましょう。
奨学生本人が返還を怠り、催促があっても手続きもせずに延滞した場合には、その延滞情報は個人信用情報機関へ登録されてしまいます。
延滞は3か月続くと個人信用情報機関へ登録になると言われています。
そうなると、金融機関で参照出来るようになりますので、クレジットカードの利用、自動車や住宅ローンの利用に厳しい制約がでます。
携帯電話も使えなくなるかもしれません。
借金回収専門会社が、会社や自宅にまで訪問することも免れません。
そして延滞が続く場合は、今度は連帯保証人である父母に返還の請求がいきます。
連帯保証人が返還を延滞すると、連帯保証人の延滞情報も個人信用情報機関へ登録されてしまいます。
連帯保証人も返還が困難になると、保証人へ返還の請求がいきます。
保証人が返還を延滞すると、保証人の延滞情報も個人信用情報機関へ登録されてしまいます。
個人信用情報機関へ登録された延滞情報は、延滞が解消されたら延滞解消情報として登録されます。
自己破産すれば精算になるか?
返還できないんだから自己破産すれば終わりか?
いえいえ、自己破産の手続きを取り、奨学生本人の返済額や返済義務は減額・消滅しますが、その代わりに連帯保証人・保証人が免除された分の奨学金の返済をしなければなりません。
そのため、自己破産を行う際は、必ず連帯保証人・保証人と相談するようにしましょう。
まとめ
日本学生支援機構の人的保証について説明しました。
人的保証は、保証料かからないのでお得に感じますが、延滞した時には保証人の方の人生も狂わせてしまう大きな責任があることをよく理解して、人的保証にするか機関保証にするかの選択をしましょう。
我が家では、長男の時はあまり深く考えずに叔父にお願いしましたが、息子達が就職できずに支払えず、更に連帯保証人である主人の身に何かあった時には、長男と次男の分が叔父に降りかかると思うと、叔父にも家庭がありますのでゾッとします。
奨学金は借金です。
親が借金をせずに支払ってくれればよかったのに、と悲観的になり過ぎることもありませんが、安易に考えずに、返済は計画的にシミュレーションして、返還出来ない時は早めに相談して手続きをしましょう。